「街角英語実況中継学習法」

「街角実況中継学習法」

次に私が提案したいことは、そのような攻めの英語学習をランゲッジヴィレッジのような環境を与えられなくとも自分自身で作り出す方法です。

私はこれを「街角英語実況中継学習法」と呼んでいます。私はランゲッジヴィレッジの環境のところで「全ての時間が生活と結びついた英語学習の時間となる」と述べました。

この学習法は自分自身が日ごろの生活の中でその環境を作り上げてしまおうというものなのです。

この方法は、自らの生活全てを英語学習に結び付けてしまうことにより、自分の行動はもちろん、自分の目に飛び込んでくる全ての情報を「英語で言うとどうなるだろう?」という意識に重ねることにより、生きた英語を学ぶチャンスを確保するのです。

方法としては、常に小さなノートと一本のペンを持ち歩く癖をつけてください。そして先述したように、目に飛び込んでくる全ての情報を英語に直すことができるかどうか自問します。

そして、少しでも引っかかる言葉を「日本語で」ノートに書きとめるのです。

このときベストなのは、ポケットに入る和英辞書を持ち歩いておいて、引っかかった瞬間に調べてその日本語と並べて正解の英語を書きとめておくことです。

しかし、和英辞書を常に持ち歩くことはなかなか厳しいことです。また、ここで一番大切なことをこれを習慣にするということです。ですから、いくら小さな和英辞書といっても持ち歩くこと自体が負担になってしまって継続することが億劫になってしまうくらいであれば、和英辞書でのチェックは後で自宅でまとめてすることにして普段持ち歩くのはノート(これも負担がないように手帳でも、一枚の紙でもかまわないと思いますが)と一本のペンにすると良いでしょう。

せっかくですから、この「街角英語実況中継学習法」の実践をここで少しだけ披露してみることにします。

まずは、場面設定をして、とりあえずその情景を述べてみます。その中の、下線が引かれた部分が私が自問して答えられなかったいわゆる「引っかかった」言葉だと仮定します。

場面設定1 電車の駅にて

電車の切符を買うのに自動券売機にて並んでいたのだが、三つの機械のうち一つは①準備中であったため長蛇の列ができていた。

②途中からその一つも稼動し始めたので、③早い者勝ちだと言わんばかりに二つの列が三つの列に④分散するのが見えた。それでもまだ列が長いので、私は⑤面倒くさいと思い、駅員さんが売るみどりの窓口に行くことにした。

しかし、こちらには⑥新入社員さんが担当だったので⑦要領を得ず、⑧かえって長い時間がかかってしまった。すると、電車の到着のアナウンスが聞こえたので、ホームへの階段を⑨一段抜かし⑩駆け上がった

 ⑪かろうじて間に合った。しかし、あまりに急いでいたので駅員さんに「⑫駆け込み乗車はおやめください」と車内放送でしかられてしまった。私は他の乗客に⑬じろじろ見られて下車駅までの間、とても⑭バツの悪い思いをした。

場面設定2 病院にて

病院の待合室にて看護婦さんが、「①診察の前に血圧と脈拍を測りますので、腕を②まくってください。」と言った。検査が終わりそのまま順番を待つ。どうやらインフルエンザが③流行っているらしくみんなマスクを④かけている
やっと、自分の⑤番が回ってきた。
お医者さんが「どんな⑥症状ですか?」と聞くので「のどが痛いのと、全身の⑦だるさと、⑧関節が少し痛いです。それから少し⑨めまいがします。」と答えた。

するとお医者さんは「舌を⑩出してください。あーあ、のどがかなり⑪腫れています。イソジンを出しますので良く⑫うがいをしてください。それから、風邪の時には特に水分をたくさん取って⑬尿を出すようにしてください。⑭便のほうは⑮ゆるくなったりしませんか?もしゆるいようだったら⑯消化によいものを食べるようにしてください。」と言われた。

私は、「いいえ⑰むしろ便秘⑱気味です。⑲下剤がほしいくらいです。」と答えた。

最後にお医者さんは「それなら結構、最近の風邪は⑳伝染りやすいので家族の方にも注意してください。」と言って診察は終了した。


私の手帳には1-①~2-⑳までの合計34個の日本語の単語もしくは語句が書き込まれました。そして、それらをまず和英辞書で調べてそれを日本語の横に書き込んでいくと以下のようになります。

準備中  in preparation,  out of service
途中から 途中でのon the wayはあるが
「途中から」は見当たらない
早い者勝ち First come, first served
分散する disperse, spread
面倒くさい troublesome,  bothering
新入社員  freshman
要領を得ない 要領=point  not get the point
かえって on the contrary, all the more
一段抜かし ぬかす=skip→ skip every one step
駆け上がる run up
かろうじて narrowly,  barely
駆け込む run into,  dive
じろじろ見る stare
バツが悪い embarrassed
   
診察    examination,  consultation
まくる(腕を) roll up one`s sleeve
流行る be prevalent,  prevail,  set in
かける(マスクを) 着用する=put on,  wear
turn
症状 symptom,  sicken動詞
だるい  feel tired, be tired=疲れる 
関節   joint
めまい   dizziness
出す(舌を) stick out one`s tongue
腫れる get swollen
うがいする gargle one` throat
尿  urine  urinate 動詞 pee(小児語)
便 excrement, feces, poop(小児語)
ゆるい  loose,  lax
消化によい be easy of digestion, be difficult of ~
むしろ rather than
気味    have a touch of
下剤  purgative, laxative , take a laxative
伝染る  catch

いかがでしょうか。実際に「街角英語実況中継学習法」をやってみると日常の中に言いたいけれどいえない英語が、いたるところに存在していることが理解できるのではないでしょうか。

「ごつごつ英語」と「しなやか英語」